■ はじめに|株価は「感情の履歴」である
株価は、企業価値を正確に表すものではない。 だが、時代の空気や期待、不安を最も端的に映す指標でもある。
本稿では、代表的なバブルと暴落を、 株価指数の推移とともに図鑑的に整理する。
■ ITバブル(1990年代後半)
インターネットの普及は現実だった。 株価も、それを敏感に反映した。
NASDAQ総合指数は、短期間で急騰し、 2000年前後にピークを迎えた後、急落した。
参考株価データ
- NASDAQ Composite Index(1995–2002)
※ 実装時は対数スケールでの表示がおすすめ
技術は正しかった。 だが、時間と選別を無視した評価が、 株価という形で修正された。
■ 東京不動産バブル(1980年代後半)
不動産バブルは、株価にもはっきり表れている。
日経平均株価は1989年末に史上最高値をつけ、 その後、長期にわたる調整局面に入った。
参考株価データ
- 日経平均株価(1985–1995)
- 東証不動産業指数
「土地は下がらない」という物語は、 株価という集約点で一度否定された。
■ リーマン・ショック(2008年)
リーマン・ショックは、 株価がほぼ同時に世界で崩れた点が特徴的だ。
米国、日本、欧州。 市場は違っても、信用収縮は同時に起きた。
参考株価データ
- S&P500(2007–2009)
- 日経平均株価(2007–2009)
分散されているはずだったリスクが、 株価という一点に集約された瞬間だった。
■ 株価から見えるバブルの共通点
- 上昇スピードが速い
- 評価指標が置き換わる
- 下落は説明より先に起きる
株価は未来を正確には予測しない。 だが、過剰な期待には必ず反応する。
■ 結論|株価は「答え」ではなく「教材」
バブルを振り返る目的は、 次の暴落を当てることではない。
株価の形を通じて、 人がどこで期待を膨らませ、どこで我に返るか を学ぶことにある。
歴史は警告ではない。
繰り返し読める教材である。